
先日、とある講演会で 日本の児童精神科医であった 渡辺 位(わたなべ たかし)さん(1925~2009年)の ことばが紹介されました。 私の胸の深いところに 届いたお話だったので 改めてWEBで調べてみました。 子育てをはじめ 人を育てる立場にある方々の 胸に響く言葉ではないでしょうか。 よろしければ どうぞ😌 ********************* くるみの実は
うちにくるみの木があるんですが、 実が地面に落ちると、 自分から殻を割って芽が出てくるんですね。 当たり前といえば、当たり前の話です。 ところが人間が殻を割ろうと思っても、 固くて、簡単には割れない。 それなのに、 イモムシにだって簡単にかじられてしまうくらい 柔らかい芽が、大地と出会ったとき、 あの固い殻を破って出てくるわけでしょう。 これは、命ある生き物はみな、 その条件さえ整えば それなりの動きを自らするものなんです。 この自然のメカニズムには、いたく感動しました。 自然界にはもともと、 生き物が生き物として存在するための掟、 というか原理原則があるんです。 宇宙の意志でもある。 その宇宙の原理原則、 意志と人間の意図とはイコールではなく、 むしろ相反することが多いんです。 だから子どもだって、 これは生き物ですから、 大人の思いこみで 一方的にどうにかすれば済むものではなく、 子ども自身にとっての条件を おろそかにしてはいけないんだとわかってきます。
http://www.foro.jp/hzcm/?p=26&page=2 より 引用
(相談員:瀧口)